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香典返し
いただいた香典のお礼の気持ちとして、品物を贈るのが「香典返し」です。一般に「香典返しは半返し」といわれ、いただいた金額の半分程度の品物を返すとされていますが、実際には四割返しでも、三分の一返しでも差し支えありません。また、品物は結婚披露宴の引き出物などとは違い、あとに残らない海苔、お茶、砂糖、干物、タオルといった消耗品を選ぶのが昔からの慣わしでしたが、最近は文房具や商品券などの実用品も増える傾向にあります。
「香典返し」は、忌明け(四十九日)を迎えた七七日忌の法要に合わせて、礼状を添えてお返しするのが一般的ですが、七七日忌までに月が三度変わってしまうときは、五七日忌(三十五日目)のあとに送ります。しかし、都市部などでは香典帳を整理する手間や渡し損ない、配送料が掛からないなどの理由から、通夜や告別式の当日に手渡す「即日返し(当日返し)」が多くなっています。また、近頃は香典返しに代えて福祉施設などに一定額を寄付することもありますが、寄付先によっては香典をいただいた方々の不興をかうこともありますから、故人の遺志を尊重しつつ、よく検討して社会的に認められた機関を選ぶことも必要です。
一方、香典返しについてはさまざまなトラブルや問題点も指摘されています。遺族の悲しみも癒えないうちに、どこからか葬儀の情報を聞きつけ、「香典返し要りませんか?」と強引なセールスを行う悪質な返礼品業者。また、某有名デパートのギフト用品担当者は、「葬儀で疲労困憊した遺族が、商品の洪水の中で立ち往生している姿に胸をつかれました」と、さみしく、複雑な想いを打ち明けています。
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